「バカの壁」
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こんにちは、センター長の川上です。今日は20年ほど前にベストセラーになった養老孟司著「バカの壁」について書きたいと思います。
この本の存在はだいぶ以前から知っていましたが、何故か読む気にはなりませんでした。おそらく、「バカの壁」という本のタイトルが、偉い学者が一般人を上から見下した内容(それこそ、人を馬鹿にした本)という印象を持っていたからだと思います。
その後、養老孟司という人のことをテレビなどで少しずつ知ってきて、読んでみたくなり、つい先日アマゾンで入手しました。
実際に読んでみると、この本は決して人を見くだす内容でも馬鹿にする内容でもないということがわかりました。
養老孟司が言う「バカの壁」とは「能力の限界」という意味もありますが、ここで書かれている「バカ」とは生まれ持った知能・能力や学歴・教養とは一切関係なく、「人の話をきこうとしない人・他社を理解しようとしない人」のことを指すようです(あくまで私個人の見解です)。
この本の冒頭に以下のような話が出てきます。
ある大学で、養老先生が講義で英国BBCが制作した、ある夫婦の妊娠から出産までを詳細に追ったドキュメンタリー番組を学生たちに見せた話です。
学生に感想を求めたところ、女子学生は「大変勉強になった。新しい発見が沢山あった」といポジティブな反応。一方、男子学生は「こんなことは既に保健の授業で習ったことばかりで、みんな知っていること」というネガティブな反応だったとのことです。
この男女における正反対とも言える反応の違いを養老先生は次のように分析しています。
一言でいうと「与えられた情報に対する姿勢の問題」だということです。
こうも言っています。「自分が知りたくない情報は自主的に情報を遮断してしまっている」、「聞いているようで、聞いてなんかいない」。
それで、繰り返しになりますが、養老先生が言う「バカの壁」とは、「人の言うことを聞いたり、理解したりしようとしないこと(人)」のことだと解釈しました(間違っていたらごめんなさい)。
自戒を込めて言いますが、「人の話に耳を貸す」ことが「バカの壁」を乗り越える第一歩だと思いました。
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