WRAP プログラム②
- スタッフブログ
WRAPは序章+1~6章で構成されています。
〇序章:元気に役立つ道具箱
元気に役立つ道具とは、元気な状態を保つため、もしくは調子が
悪くなってしまった時に気分が良くなるための行動・物・関係性
などを指す言葉です。WRAPでは元気に役立つ道具にどんなものが
あるかを考えて書き出し、自分にとっての元気に役立つ道具箱を
作っていきます。
元気に役立つ道具箱の例
・好きなお菓子を食べる ・音楽を聴く
・ゆっくりお風呂に入る ・友人と会う
・読書をする ・散歩をする
・好きなだけ眠る ・推しのライブに行く
・カフェに行く ・料理をする
・スポーツをする ・マッサージを受ける
・カウンセリングを受ける ・ペットと遊ぶ
〇1章:日常生活の管理プラン
元気を保つために毎日行うことを書き出して実践します。
調子を崩しかけた時に、普段の自分はどんな行動を取っているかを思い出し、
体調を立て直すために役立ちます。
例)・3食きちんと食べる ・23時には就寝する
〇2章:引き金とプラン
調子を崩すきっかけになりやすい出来事と、それに対する対処方法を考えます。
例)睡眠不足の日が続く → 午後に15分程度昼寝の時間を取る
天気が悪い → お気に入りの傘をさして出かける
〇3章:注意サインとプラン
調子を崩しそうな時に自分の中で起こる変化や反応と、それに対する
対処法を考えます。
例)お風呂に入るのが億劫になる → 身体を拭いたりドライシャンプーで
代替し、毎日できないことを責めない
些細な物音が気になる → 耳栓を使ったり席の移動を申し出る
〇4章:調子が悪い時のプラン
調子の低下が深刻だと感じる際の自分の状態を振り返り、対処方法を考えます。
例)眠れない → 無理に眠ろうとせず、眠たくなるまで本を読む・音楽を聴く
嫌なことが頭の中をぐるぐると巡ってしまう → 友人や主治医に話す・
ノートに気持ちを書き出す
〇5章:クライシス(緊急)プラン
自分だけで心身の不調に対処するのが難しく、誰かに自分のケアを委ねなければならない
ような緊急の場合(クライシス)に、どのようにして欲しいのかを指示するリストを
作成します。
1.良い状況の時の自分について
2.誰かにケアを任せなければならない時のサイン
例)しゃべろうとしない、横になって起きてこない
3.責任を任せたい人、任せたくない人は誰か(友人・家族・主治医・支援者など)
4.医療・保健・福祉関係者の連絡先と薬の情報
5.受けても良い治療と受けたくない治療
(処方内容に関する希望・役に立った代替的な治療・役に立たなかった治療)
6.自宅・地域でのケア・一時休養プラン
7.入院しても良い病院、したくない病院
8.他人がしてくれると役に立つこと、逆に余計に気分が悪くなること
例)静かに側にいてほしい・家族に連絡するのは自分に確認を取ってからにしてほしい
9.クライシスプランに従わなくて良くなったことを示すサイン
例)よくしゃべるようになる・食欲が出てくる・身の回りのことをこなせる、など。
〇6章:クライシス脱出後のプラン
クライシスを脱した後に性急に普段の生活に戻ろうとすると、再び体調を
悪化させてしまうことがあります。徐々に回復をしていけるために心がけたいことや
スケジュールなどを考えます。
例)知り合いと会う約束をする時は、体調が安定していないので急遽会えなくなるかも
しれない旨を事前に伝えておく・就労支援事業所への通所は、普段より短時間にする、など。
6章までワークシートの記入が終わったらそこで終了ではありません。
なぜなら、WRAPは記入したら終わりではなく、実際に活用してこそ本来の役割を発揮するからです。
「最近調子がいいからこの状態を維持したい」という時や「気持ちが落ち込んでいるけど
なかなか立て直せない」など、状況に合ったプランを選択し、活用することでWRAPの効果を
体感して頂けると思います。
プログラムでは振り返りシートも参考にしつつWRAPを常に最新の状態に保つことを目指します。
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