WRAP プログラム①
- スタッフブログ
埼玉県さいたま市南区、武蔵浦和駅の近くにあります
「就労移行支援/自立訓練(生活)事業所、アイトライ武蔵浦和センター」です。
自立訓練にて取り組んだ心理系プログラム・WRAPについて紹介させていただきます。
現在の自分を振り返って、ワークシートに記入をするプログラムです。
WRAP 、 Wellness Recovery Action Plan(元気回復行動プラン)は1997年にアメリカの
精神障害当事者、メアリー・エレン・コープランドが、精神疾患を抱えつつも前向きに
生活を送れる状態にある約120名の当事者へのヒアリングを元に提唱した、
セルフヘルプのためのプログラムです。
★WRAPの特徴
〇自己理解が深まる
WRAPでは、日常の中のどんな出来事が不調のきっかけとなりやすいかや、そこからの回復方法など
自分自身の傾向を深堀りしていきます。その過程の中で、自己理解を深めていくことができます。
また、調子が悪い時に自分はこうしたい、身近な人にこうしてほしいといった自分自身のニーズを
認識することにも繋がります。
〇自己信頼感が向上する
WRAPは、心身の調子は日々変化することを前提として、場面場面にあった事故コントロール方法を
考えていくものです。調子を崩してしまった時にも自分の力で(援助を受けることも含め)状況に
対処できるようになっていくことで、自己信頼感の向上に寄与します。
〇日常の中での(自己管理スキル)が向上する
WRAPは調子が優れない時のプランだけでなく、比較的安定している状態を持続させるために
取り組みたいことなども扱います。生活習慣を見直し、健康行動を促す効果も期待できます。
〇医学的専門性がいらない
WRAPでは、「自分が自分の専門家である」と考えます。
医療や福祉的ケアをベースに置きながらも、リカバリーのために必要なことを自己決定していく
姿勢を養うことができます。WRAPは作成も見直しも自分で行えますし、作ったWRAPをどのように
実践していくかも自己判断で行っていくことができます。
★WRAPの基本的な考え方(キーコンセプト)
精神疾患からのリカバリーにとって必要な要素として、WRAPには5つのキーコンセプトがあります。
①希望
どのような境遇におかれたとしても可能性を感じ、開かれていると思えること
②自分の責任(主体性)
自分にとって何が大切なのかを知り自分の判断で対応を選ぶ力、責任
③学ぶこと
自分の元気に必要なことを学ぶこと
④自分自身の権利擁護
必要なことを伝えて、それを手に入れるために対話を始めること
⑤サポート
主体的に生きるために、お互いにサポートしあう関係性を育むこと
引き続きWRAPプログラム②のブログにてWRAPの構成について
紹介させていただきます。